2011年2月14日月曜日

ゴッホ展最終日


九州国立博物館で行われていた
「ゴッホ展」最終日に行ってきました。
チケットをオンラインで購入していたので
3連休のどこかで行かなきゃと思っていて
連休初日は、前日仕事が遅かったので
朝が起きれず断念。Twitterで様子を見たら
駐車場3時間待ちとか行列の写真とかの情報で
こりゃ大変そうだなーと思いながら
最終日のお昼ごろ博物館に到着。覚悟をしていたのですが
駐車場に入るまでに30分くらい、中に入ってからも並ばず
スッと会場に入れました。
久しぶりにゴッホの作品と対面。今回はスケッチに特に惹かれました。
鉛筆やコンテで書かれたスケッチはとても魅力的です。
少し、ディフォルメされたシルエットは、ワザとなのか
ゴッホの天然のタッチなのか、今でいうところのイラストレーションや
マンガにも似たタッチが印象的でした。
ミレーの模写や、その後印象派に影響を受けていく中での作品などは、
何を偉そうにという言い方になるし、誤解されそうですが
ゴッホは上手くないんですね、生涯ずっと。でも
それがとても魅力的だとボクは思うんです。
モネやスーラといった印象派の作品も展示してありましたが
やはり明るく光をまとった美しさがあります。
印象派の特徴は、光です。ゴッホな印象派ではありませんが
(何派という括りでは説明しにくい)
しかしゴッホの絵には光が当たっているのがどこからか
分からないし、全体的に光が当たっているような
全体的に当たっていないような印象を受けます。
むしろ内側から光っているようにも感じます。
背景もベタッと厚塗りをするので、奥行きがありません。
この辺の平面的、2次元的な描き方は日本の浮世絵の影響も
もちろんあると思います。しかし、同時代の作家の絵に比べると
圧倒的に濃密で濃厚。ようするに濃い!そしてモネなど光を上手に
描く作家に比べて、なんつってもヌケ感がない。いやほんと全くない。
むしろコチラに向かってせり出してくるような絵画です。
ボクは、ゴッホが当時全く評価受けなかった事が不思議でならなかったのですが
今回、同時期の作家と並べてみることが出来て、その理由について
少しだけ納得する部分がありました。そして、あらためて
なんと魅力的な絵なんだろうと。
「100年早かったのかも。」ゴッホの肖像画を前に、そんなことを
考えていました。そして、会場を埋め尽くす人達を見て
この様子を見て、天国のゴッホはどう思うだろうか?とも。
教えてあげたいなぁー。こんなに大勢の人たちが
世界中のたくさんの人たちがゴッホの絵に感動して
好きだという人が大勢いることを。

最終日に間に合って、観ることが出来て良かった。
ゴッホは不幸な生涯をおくりましたが
ボクにとって、ゴッホの絵は、絵を描くことを好きに
させてくれる絵です。

2 件のコメント:

松本茂美 さんのコメント...

俺も見に行ったよ。人が多すぎてよく見られなくて、いっそのことオランダのアムステルダムまで見に行ってやる。と、思いました。ゴッホについて、司馬遼太郎が言ってました。何派とかでなく一人で確立した美術だと。俺も好きです。

村井健太郎 さんのコメント...

松本さん おひさしぶりです。
確かに人が多すぎでしたね。
ボクもオランダのゴッホ美術館行きたいです。
司馬先生は美術への造形も深いんですよねー
コメントありがとうございます。